第9回全国食事サービス活動セミナー

在宅福祉とコミュニティ〜食と老化予防〜

2006年7月16日(日)

女性と仕事の未来館にて開催

◎ 写真報告 ◎

●講義1「新しくなった介護保険のねらい・介護予防」
講師:清野富久江氏(厚生労働省老健局老人保健課栄養専門官)
清野富久江氏(厚生労働省老健局老人保健課栄養専門官)
内容:介護保険制度改正、特に介護予防を中心とした講義となった。介護予防事業の対象者別施策として、地域支援事業におけるポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチの概要、また栄養改善と運動や口腔機能との関連性についてもわかりやすく説明された。栄養改善のポイントとして、指導ではなく対象者別に相談しながらプログラムを組むことの重要性、また地域包括支援センターと連携しながら配食や会食サービスなど地域の資源を有効に活用 することが介護予防につながるとの説明がされた。

 

●講義2「 元気で長生きのために・老化を遅らせる食生活」
講師:熊谷修氏(人間総合科学大学教授・管理栄養士)
中年期における疾病予防を主とする生活習慣病対策と、既に生活習慣病を克服した高齢者に対する健康政策は異なり、高齢期の高次生活機能を阻害する要因は「老化」である。高齢期は、身体の栄養状態の低下が老化を加速させ、身体の栄養状態の指数であるアルブミン値が低下することと死亡の相対危険度、またアルブミン値が低い人ほど歩行速度の低下が大きくなる等、余命と生活機能の障害となる。日本の平均寿命の水準は世界1位であり、昭和40年代から肉類、卵、牛乳・乳製品、油脂類の摂取が増加することで血清コレストロール数値が上昇し、脳卒中を予防できるようになったことで平均寿命が延びた。高齢者の老化の速度を遅らせるには、@食品摂取の多様性、Aよく遊び、知的活動を促し友達と交流すること、B運動の習慣、という3つの柱を生活習慣に取り入れる工夫が必要とのこと。
●事例報告「介護予防に資する食事サービス」
助言:熊谷修氏
進行:安藤雄太氏(東京ボランティア・市民活動センター副所長
事例@「運動と食事改善を組み合わせたTAKE10(テイクテン)で老化防止」
講師:木村美佳氏(イルシー・シーエイチピー・ジャパンプロジェクトマネージャー) 事例A「低栄養予防教室・おいしく食べて元気もりもり教室の実践」
講師:大村美智子氏(北九州保健福祉局) 内容: 木村氏は、TAKE10(テイクテン)のプログラム概要及び墨田区における取り組み事例及び効果について報告された。1日10分の運動を繰り返し、1日10の食品群を摂取することで、正しい生活習慣を無理なく身につけ、元気な高齢者でいることを目的に開催。 一人暮らしの高齢者は食品を抱え込むのが嫌になることもあり、配食サービスはバランスのよい食事を提供すると共に、外に出かけようという事を伝えともらえたらよいとのこと。大村氏より は、北九州で取り組まれた低栄養改善教室「おいしく食べて元気もろもり教室」の事例報告があった。開催には、食生活推進員に協力を得て、栄養指導に力をいれるのではなく、高齢者自身が インスタントみそ汁を使った実習やバレンタインのチョコレートを作成するなど体験を通じて、食事の多様性チェックシートを活用しながら自らが気づくことを目的に開催。教室修了後、血清アルブミン値数値の上昇、栄養アセスメントや多様性得点も向上、また食事が楽しくなった等教室開催の意義について報告した。 熊谷氏よりは、いかに楽しんでQOLを高めるかが栄養改善の意味である。一般高齢者を母体とした介護予防を、1つだけではなく様々なネットに分散しながら地域として関わることが大事であり、特定高齢者、一般高齢者と分けて考えるのではなく、トータルで考えることが必要であると結びました。


 

●平成18年度「愛の声かけ配食運動」
市民参加型食事サービス活動助成贈呈式
平成18年度は9団体が助成決定、明治安田生命保険相互会社広報部社会貢献活動推進審議役平井昭氏より励ましの言葉と共に助成目録が贈呈されました。
●全国食事サービス活動セミナー 総括
山崎美貴子氏(東京ボランティア市民活動センター所長)
男性料理教室や、墨田区や北九州市の事例など、特定高齢者のみを対象にするのではなく、地域で弾力的に「食」を通じて支え合うことが大事。また、地域のボランティアと連携しながら移動の問題などを解決しながら会食会へとつなぐ工夫も大事。食事サービス活動は、特定高齢者、一般の高齢者をトータルに捉え、気づきと発見を共有しながら、NPO・ボランティアとも連携しながらネットワークを地域で構築してゆく役割があるのでは、と結びました。
●交流会
全国老人給食協力会の運営委員の皆さんと各地の団体の皆さんとで交流会を開催しました。催事にご協力いただいた講師の皆様、後援名義使用他協賛や広告等多大なるご支援いただいた皆様、誠にありがとうございました。感謝申し上げます。(事務局長:平野覚治)

 

ご参加・ご協力いただきました各関係団体・各個人の皆様、

本当にありがとうございました。

全国老人給食協力会(ミールズオンホイールズ日本協会)とは、
命をつなぐ高齢期の食の問題を公的制度やシルバー産業にのみ任せるのではなく、
市民も参加し実践しながら、
高齢社会に対応できるサービスとして育てていくことを目的に、
全国で活動する団体や個人がつくる連絡組織です。文責(全国老人給食協力会事務局)

〜〜全国老人給食協力会〜〜

 

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